20150517 新潟

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16日午前2時半。
小雨模様の中、デブ長さんの泊まる金沢へ向けて走り出した。
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これからの事は天気次第。金沢~新潟に向かう事だけを決めて
ノープランの旅が始まった。
 
北海道から本州に渡り、15日間の工程も遂にフィナーレを迎える時が来た。
各エリアで沢山の仲間との時間を過ごして来ただけに最後の最後に一人で
本州を去るのは寂しいと思った。
 
何とかして新潟港で見送りたいと勝手に考えたのである。
ところが16日は生憎の雨。
北陸道に入る頃には雨足が強まりヘルメットに叩きつける強烈な雨音だけを
聞きながらとにかく金沢を目指した。
 
普段なら「ここ地元だから」と言えてしまう程度の250kmという距離を
こんなにも遠く感じた事はない。
 
追い越しの度にトラックが巻き上げる水しぶきがレインウェアの隙間から
入り込み気付けば下半身は手の施しようもないウェットコンディション。
急激に奪われる体温に後悔の念が押し寄せる。
 
しかし、こんなバカな真似をするのは私くらいしかいないからいいのだ。
旅はハードなほど思い出に残るものだからいいのだ。
 
あまりの濡れ具合に限界が訪れた4時半。
尼御前SAに逃げ込み衣類を乾かそうと試行錯誤するも、
2時間近い努力も虚しく結局はずっしりと重たいジーンズのまま金沢へ
向かった。
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7時、デブ長さんの泊まるホテル前に到着。
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デブ長さんのハニーから「デブ長をよろしく頼む」というメッセージを
頂き、合流早々に体温的に限界が近い私が温まる為にファミレスへ。
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雨だし、新潟まで400kmくらいだし、ここでお喋りに2時間は費やしただろう。
デブ長さん的にはもう死ぬほど走ったからあちこち連れ回されるより
まったり過ごす方が良かったかも知れない。
 
本来であれば今頃は千里浜を走るデブ長さんを私が舗装路から撮影してる
筈だったのだが、いくらデブ長さんでも雨で千里浜は嫌だろうと思い
金曜の内に走る事をおすすめしていたのだ。
 
で、千里浜を走った感想を聞いた。
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「あそこは…14Rで走る道じゃないね♪」
 
デブ長さん曰く、車のタイヤの轍にはまるとハンドルを取られまくるし
轍がないとこ走るとフカフカの砂で抜け出せなくなるしで
波打ち際の濡れたとこを走らざるを得なかったらしい。
 
デブ長さんのイメージではこうだった。
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「この表紙絶対嘘♪俺これに騙された!!
女の子が手放して走れるようなとこじゃないもん!!」
 
前日の天候なんかにもよるのだろう…
かつては70mあった幅が波による浸食で現在は30mしかないらしい。
私には色んな意味で恐ろしくて走れない場所である。
 
ここで雨雲ズームレーダーを確認すると北陸の雨雲は去っていた。
新潟でぱっと思い付く案内したい場所は4箇所。
雨さえ上がれば全部行けると思ったのだが…
 
延々と雨です。
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気温も昼になっても14~17℃くらいにしかならず、
メッシュジャケットにジーンズという装備で下半身水没状態では
あまりにも過酷。
 
きょ…強烈に寒い…カタカタカタカタカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
私の震える様子の写真をラインで見たカールさんに生まれたての小鹿と
形容されるレベルの震えからデブ長さんがカイロを2枚くれた。
 
「俺は暑い♪(笑)」
 
更に売店で4枚追加し、トイレに行って人生初の貼り方を試みた。
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トランクス前後6枚貼りだ!!!!!!!!!!!!!!!!
 
ジーンズがびたびたなのは諦めよう。しかしトランクスがびたびたなのは
つら過ぎる…
 
写真でお見せ出来ないのが残念だが、感覚としては「あったかオムツ」だ。
ジーンズが濡れている為決して乾いてはくれないが、
これでかなり気が楽になった。
 
気を取り直し、出発。
朝日ICで降りてR8へ向かい、やって来たのはここ。
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親不知・子不知の内の親不知である。
交通の難所と言われるこの道。名称の由来は幾つかの説があるが
断崖と波が険しい為、親は子を、子は親を省みる事が出来ないほど
険しい道だからという説が個人的にはそれっぽいと思う。
天気悪い方がここは雰囲気が出ますね♪
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しばらく走り、道の駅で遅めの昼食。
二人ともエビラーメンです。
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お味の方は、「ふーん…」「へぇー…」という感じで
両者とも一切のコメントを口にしませんでした(笑)
 
時刻は夕方近くなり、止まない雨に下がる気温。
青海川駅とか弥彦山スカイラインを案内したかったのですが、
この天気では道も景色も何もないので素直にホテルへ直行する事に。
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再び高速に乗り、新潟市に入ると突然晴れ間が見えテンションが
上がったんですが、僅か数秒でどんよりゾーンに突入…
 
新潟市のホテルに到着した頃には雨も上がりました。
バイクから荷物を降ろしていると、
見知らぬ番号から電話が掛かって来た。
一応出てみた。
 
「もしもし~お疲れ様です。あのさ~今朝フェイスブックにアップされてるの
見てもしかしたら明日合流出来るかなと思って。今どこにいんの?」
 
あ…あなた誰ですか………
 
会話の流れからして間違いなく14R乗りの誰かなんだけど誰か分からない…
でも何とかして誰なのか分かるまで会話を続けようと自然に振る舞って
話を続けたんですが、どうしても誰なのか分からない。
 
「すいません、誰でしたっけ…?」
 
「あ、俺スーパーよしひろ!!」
 
おー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!関東のタフガイ、スーパーよしひろさんでした!!
朝3時くらいに出れば新潟港まで行けるからという事で
デブ長さんのお見送りに来てくれる事に♪
私と同じ計画を立てないフリースタイルの人だからこそ為し得る技です。
 
お風呂入ってご飯食べたらフクピカしよ♪と思っていると、
「メルさん、さすがの俺もこの海水汚れ我慢出来ない♪」
 
その汚れ具合を確認すると、もう惨劇と言えよう。戦慄が走った。
私なら確実に気絶では済まないレベルだ。
 
という事で二人で本気のフクピカタイムです♪
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「その日の汚れその日の内に(メルメル洗車教典第1条)」を鉄則としている
私の場合、例え泊まりであってもこれをやらないと一日を終える事が
許されないのだ。
 
どんなに疲れていても、例えパンツがびちゃびちゃでもこれをやる事で
私の魂は救われる。
 
本気のフクピカを終え、お風呂に浸かる。
「うーん、確実に喉が痛い」と一抹の不安を抱きながら新潟駅近くの
居酒屋へ行きます。
 
いつになったら行けるのか分からない佐渡島
そんな佐渡料理の店があったので行ってみました。
乾杯の時はこうして写真を撮るというのが14R乗りの間では
暗黙の了解らしい。こんな儀式も今回の旅ですっかり定着してしまった
デブ長さん♪
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15日間でおよそ6,500kmに及ぶ道のりを危ない目には遭いながらも
トラブルなく走り切ったデブ長さん。
とてつもない充実感に浸れると思います♪
 
グルメ王国北海道の人にとって、こちらの料理では何が美味しかった
のか聞いてみたところ、
九州の馬刺し、福井のイカ四万十川のうなぎが絶品だったそうだ。
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こうしてデブ長本州最後の夜は過ぎて行った。
 
普段平日は3、4時間くらいしか眠れない私ですが、
この日はみっちり7時間眠りました。
 
8時頃にホテルを出発し、3km先の新日本海フェリーターミナルへ。
既にスーパーよしひろさんは到着してフェリーと撮影してました♪
出港は10時半。
まだしばらく時間があるのでここでお喋りタイムです。
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デブ長さんを見送る為だけに400km近く走って来たスーパーよしひろさん。
デブ長さんもそうですが、この方も何故か元気をくれる人なので
非常に好きです(笑)
 
9時半には乗船が始まり、とうとうデブ長さんは行ってしまいます。
フラップを上がって行くとこを撮影しようとしたらタイマーオンになってて
微妙な写真に…
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10時半の出港まで我々は待機。と思っていると乗船して数分で
デッキに出て来たデブ長さん(笑)
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個室が22,000円とやたらとリーズナブルでめちゃ羨ましいです。
私はすぐそこの佐渡汽船で佐渡島に行きたいのになかなか行けない…
 
やがて舫い綱がほどかれ汽笛が鳴り響く。
 
遂に出港の時。
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最後まで手を振り続けました。
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フェリーの去った静かな港には強い風が吹き、
かもめの鳴き声が響いていた。
晴れ渡る空の下にいるのが何だか寂しく思えた。
 
ここからおよそ500kmを黙々と走ります。
スーパーよしひろさんと関越道への分岐まで一緒に走り、
給油以外はノンストップで帰宅。
スーパーよしひろさんを何とか愛知に誘導したかったんですが、
さすがにそれは無理でした♪
 
今回もほぼ高速しか走らないツーになってしまいました(笑)
 
デブ長さんとはそんなに遠くない内にまたお会い出来る事でしょう。
とにかく、長旅お疲れ様でした♪
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